のりおの声

2008年12月

早いもので、今年もあっという間に、師走になってしまいました。世の中の喧噪とは無関係に季節はめぐり、歳月は流れていくものですね。冬晴れの空を見上げると、雲一つ無く、稟烈とした冷気をひとしきり吸い込んで、自然の営みに比べれば、人間の営みの何と小さなことかと感じさせられることがあります。
この頃、時々考えさせられるのは、人間の世界で、物質文明がある程度行き着いてしまった先には、何があるのだろうか、ということです。人間の物質的欲望には限りが無い、という前提で経済学は組み立てられています。また、確かにそうでなければ、経済成長などという言葉も空しくなってしまいます。
しかし、私達は一度立ち止まって考えてみる必要があるのではないでしょうか。人間の幸せとは一体何なのか、ということを。
憲法の前文に「日本国民は、・・・国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思う。」とあります。結局、日本と日本人が目指すのは、これに尽きるのではないかという気がします。
自分達の生活が大変な時に、そんなこと言ってられない、と思われる方もいるでしょう。確かにその通りです。政治の役割は、困っている人、弱い人に手を差し伸べることです。問題は誰が本当に困っているのか、誰が弱い立場に置かれているのかです。少し前までは、自己責任ということがよく言われました。ただ、この言葉が誤解されているのは、それが、個人が努力できる範囲での責任だということです。そうでなければ、何でもかんでも個人の責任でということになってしまい、政治など不要です。個人の努力の限界を超えたところで、どうしようもないことが世の中には沢山あります。その手当をすることが政治の提要ではないでしょうか。
世界は今、アメリカのサブプライムローンが原因で大きな経済的危機に直面しています。しかしながら、本当の原因は、額に汗して物を作り、物を売り買いするという人間社会の本来の経済活動を忘れ、マネーゲームに走り、濡れ手で粟の金儲けに血道を上げたことにあると思います。

もう一つ言いたいのは、教育のことです。アメリカ流のビジネススクールが日本でももてはやされました。教育は技術を学ぶという面ももちろんありますが、本来は、人格の形成や、そして、幅広い教養を身につけて、大局的にまた物事の本質を見抜き、判断出来る人間力を高めることにあるのではないでしょうか。
年の瀬に、今一度、人間の幸せとは一体何なのか、じっくりと考えてみたいと思います。

2008年11月

さすがに少し肌寒くなってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。
正直申し上げて、今頃はすでに衆議院は解散されて、地元を駆けずり回っているものだと思っていました。しかし、今の世界と日本の経済状態を考えると、選挙で一ヶ月も政治空白を作ることは許されません。追加の経済対策も発表されましたが、実施するためには国会での審議が必要です。もちろん今回の経済危機は世界的なものであり、日本一国だけでどうにかなるものではありませんが、国内の経済対策には政府が責任を持って取り組まなければなりません。また、日本は十年前に金融危機を克服した経験があり、各国にその体験を伝え、正しい政策の方向性を示すという大きな役割も負っています。確かに危機ではありますが、わが国にとっては世界にその存在感を示す大きなチャンスでもあります。
11月8,9日とブラジルのサンパウロでG20財務大臣会合が開かれます。中川財務大臣の代理として、その会合に出席することになりました。大役ではありますが、堂々と日本の主張を展開してきたいと考えています。
世界は、これまで米国主導の、いわゆるグローバルスタンダードにいわば盲目的に追随してきた感があります。経済の面でも行き過ぎた自由化、ものづくりよりもマネーゲームに傾きすぎた結果が今回の経済危機につながったのは間違いありません。どの時代、どの国でもそうだと思いますが、額に汗して働くことをないがしろにして、経済活動は成り立ちません。世界には一方で物質的に飽和状態になってしまった国と、他方で食糧にも水にも不自由している国があります。人間が生活をしていく上で、何が本当に大切なのか、何が変わり、何が変わってはいけないのか、私たちはこの機会にじっくりと考えてみる必要があるのではないでしょうか。
この国は、古来、額に汗して働くことを美徳としてきた伝統があります。日本人がそれを全く忘れ去ったわけではないと思います。貧しくとも誇り高く、心の矜持を保ちながら、困難にも雄雄しく立ち向かっていく、そんな日本人の姿に打たれた外国人も大勢いました。 もう一度、世界から尊敬される国、国民になりたいものです。

なお、選挙は少し先に延びましたが、常在戦場の覚悟で気持ちを引き締めて頑張っていきたいと思っています。変わらぬご支持のほどお願い申し上げます。

2008年10月

麻生内閣が誕生して、臨時国会が始まりました。先の二代にわたる総理大臣の辞任については、心からお詫びしたいと思います。
マスコミでは盛んに解散報道がなされています。現に、私達も遠からず総選挙が行われるであろうと思いますし、準備を加速させています。
しかし、アメリカのサブプライムローン問題に端を発する国際金融危機への対処、日本国内の景気対策等緊急に対応しないといけない事態が目の前にあります。これらへの対処をやらずに選挙をする訳にはいきません。従って、報道されているような11月2日選挙は難しくなりました。
私自身は、麻生内閣でも引き続き財務大臣政務官を拝命しました。補正予算や国際金融対策も担当しています。まずは国民生活の安定を図るための足元の対策に専念させていただきます。その上で、より長い目で見て、国民の皆様に安全と安心を感じていただけるような、経済システムの構築に取り組みたいと思います。具体的に言えば、年金や医療など社会保障システムを持続可能なものにすることです。このためには、財源問題を避けて通ることは出来ません。今すぐとは言いませんが、安定的な財源の確保が必要不可欠です。この見通しが立ち、将来への不安が払拭されれば、日本もまた明るい未来に向かって歩いていくことが出来ると確信しています。

およそ政治家たる者、皆、国民生活をより良くしたいという思いは同じだと思います。しかし、例えば民主党の政策は、一見魅力的に映りますが、本当に実現可能なのでしょうか。20兆円を超える財源をどこに求めるのでしょうか。12兆円の無駄遣いがあると言いますが、それらは政府系金融機関や国立大学などへの国からの支出です。これを削ることは出来ません。もちろん無駄は徹底的に省かなければなりません。また、公務員の天下り問題は公務員制度改革の中で早急に結論を出さなければなりません。いずれにしても、真に必要なまた同時に実現可能な政策を打ち出せるかどうかです。
来週6日から補正予算の審議が始まりますが、とにかく可及的速やかにこれを通すことが肝要ですし、必要に応じて第二弾の追加対策も講じるべきです。待ったなしの状況の中で、政治がどう対応するのか、出来れば党首討論もやり、堂々と政策論議をしていくべきです。そうして初めて、国民の審判を仰ぐ判断材料が提示出来ると考えています。
皆様の冷静で賢明な判断をお願いしたいと思います。

2008年9月

福田総理の突然の辞意表明から二日経ちました。当日のあの時間は東京に移動中の電車の中で、私にとってはもちろん寝耳に水。ほとんどの同僚議員も同様でした。すぐにマスコミの方からコメントを求められましたが、ただ驚いたとしか言いようがありませんでした。
8月に内閣改造をやり、総合経済対策も取りまとめ、さあこれから臨時国会という矢先の突然の辞意表明ですから、理由はともあれ、首を傾げざるを得ませんでした。そして私の頭に浮かんだのは、政治家が世襲するというのはいかがなものかなあ、ということでした。しかし、今回の福田総理の辞意に限って言うならば、冷静になって考えてみると、この日本社会を取り巻く何ともいえない閉塞感を打開するための一つの選択だったのかな、という気もします。
それはともかく、問題はこれから先のことです。まだ誰が立候補するのか判らない段階ですが、次の総理の資質として一番重要なのは、国家・国民のための政策を堂々と提示するということと、その政策についての説明能力とメッセージの発信力ではないでしょうか。

国民生活が経済的にも大変なのはよく分かりますし、その対策も打たなければなりませんが、今や日本は国家として重大な局面に立たされているということを認識する必要があります。少子高齢化、環境問題、財政基盤、そして外交、どれも待ったなしの状況だと言わざるを得ません。こうした問題について、真剣にかつ果敢に取り組み、そして何よりも国民の理解を得ないといけません。 大局を語り、説明をし、理解を求める。今度の総理に求められるのはそのことに尽きると思います。

歴史を振り返って見ると、ローマ帝国や中国の数々の王朝もすべてそうですが、崩壊の原因は外からの侵略等は単なるきっかけに過ぎず、本当の原因は内部にあったことが明らかです。民主主義国家では、王様や少数の人間が支配している訳ではありません。国民一人一人が主権者です。一人一人がよく考えないと、また、一人一人が気概を持たないと、国民の集合体である国家は保ちません。その意味で、戦後六十数年の日本の民主主義と日本という国の存在意義が問われていると言っても言いすぎではないかもしれません。主張すべきは主張し、我慢すべきところは我慢をする。単に目先の利益だけに目を奪われるのではなく、将来の子供や孫の代のことも考え、今私達が何をすべきかが問われているのではないでしょうか。

2008年8月

毎日暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。
私は、先月26日からこの4日まで、シリア(自衛隊が派遣されているゴラン高原の国連PKO視察とシリア国会議長との会談)、チュニジア(与党の党大会出席と経済協力案件視察)、エチオピア(政府とアフリカ連合幹部との会談)を回ってきました。詳しくは、また別の機会にご報告したいと思います。
実は予定より一日早く帰国したのですが、理由は、出張中に内閣改造があり、私も本日(6日)付けで、財務大臣政務官を拝命することになったためです。 財務省(旧大蔵省)は、ご存じのとおり、予算や税制、国際金融など、国の財政全般に関わる責任を負う官庁です。財政の健全化とともに、原油高対策や景気対策にも同時に対応しないといけない大変難しい局面で、難しい役割を引き受けることになりました。しかし、これも天命と受けとめ、誠心誠意与えられた職責を全うしていきたいと思っております。

さて、三重五区の民主党の対抗馬も本決まりになって、いよいよ選挙戦に向けての攻防も本格化してきます。相手の方のことについては、私は全くと言っていいほど知りません。年齢、経歴からだけでは、若い人だなあ、という感想しかありませんが、今後の政策論争等を楽しみにしています。私自身はこれまでに自分のやってきたこと、自分の信念を変えることなく、引き続き、地域のため、国のために役立てるよう頑張っていくつもりです。なにとぞご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
これから、秋の臨時国会に向けての準備、そして今度は政府の一員としての国会対応等、これまで以上に忙しくなりそうですが、常に初心を忘れることなく対応していく所存です。暑さ厳しき折から、皆様方にも体調管理には十分ご留意の上、お過ごしください。
最後になりましたが、間もなく北京オリンピックの開幕です。日本選手、特に地元出身のサッカーの水本選手と女子マラソンの野口選手の活躍を心から祈りたいと思います。

2008年7月

世界的に原油、食糧問題が沸騰する中、いよいよ7日から北海道洞爺湖でサミットが開催されます。環境問題ももちろん大事ですが、目前の問題にどう対処するのかが問われます。一時的な措置ではなく、今、我々に問われているのは、なにくそと踏ん張れるだけの覚悟ではないか、という気がして仕方ありません。

先日、子供の社会科の教科書を見ていたら、ギリシャの都市国家のことが出ていて、都市国家が衰退し、滅びた原因が書いてありました。ご承知の通り、アテネやテーベ、マケドニアやスパルタなどギリシャの都市国家は民主制で繁栄していました。しかし、いつの間にか衰退の道をたどり始めてしまいました。 教科書によると、原因は大きく言って二つ。一つは、国防に関わることで、市民軍が傭兵に替わってしまったこと。もう一つは、デマゴーゴス(煽動者)の出現によって、いわゆる衆愚政治がはびこってしまったことです。
これはひょっとして、今の日本の状況にそのまま当てはまることかもしれないなあ、と思いながら二千数百年前のギリシャの状況を思い浮かべた次第です。
民主主義の基本は、それを支える市民、国民の生活基盤の安定と、軍事的な意味ばかりでなく、自分達の国は自分で守るという国民の気概ではないでしょうか。そして、国民の多数が経済的にも精神的にも健全な中産階級であることが必要な条件だと思います。また、そうした人達が、マスコミの扇情的な意見に左右されるのではなく、自分で考えて行動することだと思います。
原油高、食糧高問題はもちろん重大なことではありますが、これは外からの 要因の影響が大きく、日本一国では対策にも限度があるでしょう。しかし、私が本当に心配しているのは内からの問題です。特に秋葉原の殺傷事件に見られるような、自分の問題を社会や無関係の他人に転嫁するような人間が増えていることです。これは、コンピューター社会の、あるいは物質文明の行き着く先なのか、それとも、戦後の日本社会が民主主義の名の下に、自分の権利ばかり主張するように誤って教えてきた教育の成果?なのか、私にも分かりません。
しかし、この流れをどこかで変えないと、本当にこの国は大変なことになってしまうかもしれません。 名案があるわけではありません。が、しかし、私は、最後は日本人の良識と底力を信じています。どうか一度世界に目を向けてもらいたいと思います。この国はまだまだ捨てたものではありません。みんなで力を合わせてこの難局を乗り越えていきたいと思います。

2008年6月

5月の末に暑い日が続いたと思ったら、6月に入って、逆に肌寒くなってしまいました。梅雨入りもしたようですし、体調管理が難しいですが、お元気でしょうか。
国会の会期も残り2週間を切りました。この半年間、いろんなことがあったようで、結局殆ど何も新しいことは決まらないままだったような気がします。
一方で、世界ではミャンマーのサイクロン、四川省の大地震と大規模自然災害が立て続けに起こったり、原油や穀物、それに関連した諸物価の高騰が続いています。

こうした問題に対して対策を考えるのはもちろん政治の大きな仕事ですが、環境や、原油や穀物の問題は日本一国で対応出来ることには限度があり、大きな国際的な枠組みが必要だと思います。
それはそれとして、こうした一連の状況は、例えば地球温暖化の影響や、マネーゲームに走ってしまった、いわゆるグローバル化に対する、もっと言えば、人間の身勝手さや驕りに対する反動と、自然の警告のような気がして仕方ありません。
最近テレビを見ていたら、日本の若い人達が、自動車を買わなくなった、あるいは海外旅行に行かなくなったことが報じられていました。もちろん経済的に余裕がない、ということもあるのかもしれませんが、暫く前なら借金しても車を買ったり、旅行に行ったりしていたのではないでしょうか。現にテレビに出ていた若者はそれ程困窮しているようには見えませんでした。若い人達は、おそらく感覚的に、今のこの日本、そして世界の状況に、自分なりに対処しようとしているのかもしれません。
歩いて5分、10分で行ける所へも車に乗る。また、ガソリンよりもはるかに高いペットボトルの水やお茶を飲む。食糧自給率が低いと言われながら、年輩の方はもちろん、若い人や子供にも糖尿病が増えているし、コンビニやスーパーで売っている弁当の3割は捨てられている。こんな奇妙な状態に段々と皆が気づき始めたのではないでしょうか。
ただ、そのテレビを見ていて一つ気になったのは、二十代の若者が、老後のために貯金をしていると言っていたことです。これにはちょっと考えさせられました。若い人が、働いて貯金をする動機は、以前は「足りない」ものを手に入れたいからでした。今や「足りない」ものが無くなったのかもしれません。
無理して借金してまで、高い車やブランド品を買ったり、海外旅行に行ったりしても、さほどの感動も感激もない、ということなのでしょうか。
飽食の時代の後の、新しい潮流が生まれようとしているのかもしれません。政治も、そうした流れに対応していく必要があると感じさせられました。

2008年5月

ゴールデンウィークを挟んだため少し遅くなってしまいました。申し訳ありません。
国会は、4月30日の歳入関連法案の衆議院での再議決で多少の混乱はありましたが、連休明けからは何事も無かったかのように動いています。ガソリンの税率復活で、国民の皆様には迷惑をおかけしましたが、このまま放置しておけば、地方財政、ひいては国民生活に大きな影響が出るところでした。ご理解をお願いしたいと思います。

また、いわゆる後期高齢者医療制度の問題は、大変なご批判をいただいていますが、日本の医療費が年間33兆円、そのうち75歳以上の方に11兆円かかっています。これが15年後にはおそらく30兆円を超えるということで、このままでは、若い層の負担が跳ね上がって、健康保険の制度自体の維持が難しくなるところまできていました。新制度下での保険料負担は地域によって差はありますが、これまで市町村単位で管理していた国民健康保険を県全体管理することとなった結果、三重県南部では殆どの地域で保険料負担は下がっています。ただ、これまで各自の振り込みだった保険料支払いを年金からの天引きにしたため、負担が増えたような誤解を与えてしまったことと、事前の説明が十分でなかったことは事実です。
それにしても、マスコミ、特にテレビが、制度の内容を必ずしも正確に理解せず、あるいは意図的にそうしたのかもしれませんが、都市部の負担増になるケースだけを取り上げて、いたずらに不安感を煽ったことは罪が大きいと思います。我々も反省すべき点は多々ありますが、マスコミには正確な報道を心がけてもらいたいものです。
ところで、今ちょうど中国の胡錦涛国家主席が来日中です。これが日中の新時代の幕開けになるのかどうかは、今後の評価に待つことになりますが、世界の中で、中国の相対的な存在感が大きくなり、逆に日本のそれが小さくなっています。先日も知り合いのアメリカ人と話をしていたら、アメリカでも日本の影がどんどん薄くなっているとのことでした。外国の人から見ると、日本はどうも内向きの話ばかりしていて、しかも物事がなかなか決まらないという奇妙な国に映るようです。
今、私達が取り組まなければならないのは、大きく変動する世界の中で日本が埋没してしまわないようにすることであり、ひいてはそれが将来の国民生活の安定と繁栄につながるという道筋を示すことだと思います。

2008年4月

4月1日からガソリンが25.1円下がることになってしまいました。私も個人的には事務所経費の節減にもなるし、下げてもらうに越したことはないと思います。報道等によれば、全国のガソリンスタンドなど現場では混乱・混雑が見られるようです。 地域では未だ本当に必要な道路が未整備のまま残されているのは事実です。特に三重県の南部は日本中見渡しても、高速交通体系はもちろん、生活道路も整備が遅れている地域だと思います。今、その遅れを取り戻すべく、県もこれまでになく力を入れて促進しようとしているところです。 道路整備の問題を巡っては、無駄使いも指摘されています。これは厳しく改める必要があります。しかし、だからといって道路は造らなくていいという話にはならないと思います。ここは一つ冷静な議論をしなければなりません。 よく考えないといけないのは、

(1)道路をいつまで造り続けるのか。
(2)環境問題、世界の潮流から見てガソリン減税が正しいかどうか。
(3)国家財政と地方自治体の財政や、国民経済、地域経済に与える影響はどうか。
(4)税の使途について透明化を図る観点から、道路財源を一般財源化することはどうか。その際、ガソリン税の納税者の理解は得られるのかどうか。
(5)無駄使いとされた事案について早急に改める措置を講じること。

本来は、国会の場でこれらの点について、特に野党が多数を占める参議院において議論されるべきだと思いますが、一カ月間何も審議もされないままに無駄に時間が過ぎ、期限切れを迎えてしまいました。国会は混乱してもかまわないかもしれないが、国民生活まで混乱させてはいけません。与野党ともに責任があります。与党は昨年の参院選後も与党マインドから抜けきれていないし、野党は参院で多数党となったのに、責任政党としてのマインドを持たず、何でも政争の具にしてしまっている結果がこうなったのだと思います。

世界の経済が米国のサブプライムローンの影響で大きく揺れ動いている時、日本だけ蚊帳の外という訳にはいきません。いまだに中央銀行の総裁さえ決められずにいる国を世界が信頼するでしょうか。今ここで求められているのは、日本の経済の足腰を強くすること、特に地域経済へのテコ入れが必要です。 ガソリン税を下げるの上げるのより、このことの方がより重要なのではないのでしょうか。国民の皆さんは賢明な判断をされるに違いないと信じて疑いません。

2008年3月

2月29日の夜、共産党を除く野党欠席の中、20年度予算案と歳入関連法案が衆議院本会議で採決されました。もちろん、道路特定財源が最大の課題です。民主党は、「ガソリンを25円下げる。一般財源化する。地方には迷惑をかけない。必要な道路は作る。」と言っていますが、2.6兆円の財源不足をどう手当てするのか、具体的には何も答えていません。道路財源の使途については、これまでずさんだった面も確かにあります。そこは襟を正して直していかなければなりません。しかし、もう少しお互いに建設的な議論をしないと、多分国民の皆さんは国会は一体何をやっているんだと思われているのではないでしょうか。審議の舞台は参議院に移りますが、一刻も早く議論を開始し、国民のためにより良い結論を出してもらいたいと思います。
このことと関連して、3月2日に和歌山県の新宮で、「紀伊半島一周高速道路」を議論するシンポジウムが開かれ、私も参加しました。観光や産業振興、そして何よりも、災害対策や医療を始めとする地域の生活の安全・安心のためにも、30年以上待ち続けた高速道路がやっと視界に入ってきたのに、これを無駄な道路として片づけてしまう姿勢には憤りさえ覚えます。これでは、地方の自立だとかお題目だけは立派なことを言いながら、釣り道具も無しに自分で魚を釣れと言っているに等しいと思います。そんな政治家は要らない、と言わざるを得ません。

話は変わりますが、伊勢と中部国際空港との間の海上アクセスが頓挫しました。元々、海上アクセスは関空の例を見るまでもなく、その不確実性もあって難しい問題です。まして、県内では津、四日市、松阪と先行している中での計画です。運航が開始されたとしても、長くは続かないのではないかと思っていた矢先の出来事でした。国土交通省から出向してきていた副市長が、この件もあって、わずか8ヶ月で辞任しました。極めて異例の事態と言っていいと思います。この件で考えさせられたのは、決断は果敢に行わないといけませんが、その裏には、綿密な計画と周到な準備と、そして慎重な判断が必要だと言うことです。
伊勢市民の皆さんがこのことも含めて、これからこの地域のまちづくりや、地域振興、それに対する行政の姿勢をどう判断され評価されるのか、自分達の問題として真剣に考える、一つのきっかけになってくれれば、と願ってやみません。

2008年2月

早いもので、今年もあっという間に1ヵ月がすぎてしまいました。寒い日が続いていますが、皆さんお元気にお過ごしでしょうか。
さて、国会は道路特定財源の暫定税率をめぐって、すったもんだのあげく、与党が暫定税率を5月末まで2ヶ月間延長する、いわゆる「つなぎ法案」を提出しようとしたところ、国会が空転する気配が濃くなり、結局、衆参両院議長の斡旋で、暫定税率を含む予算関連法案について、年度内に一定の結論を得るということで、妥協が成立し、「つなぎ法案」は撤回されることになりました。
暫定税率が撤廃されると、ガソリンは25円下がりますが、地方への道路関係予算、国の道路関係予算にも大きな穴が空くことになります。問題は建設中の道路がストップすることだけに留まらず、地方自治体の予算編成にまで影響が及び、道路だけでなく教育や福祉の分野にもしわ寄せが行き、地域の行政に大きな支障が出る懸念があることです。だからこそ、地方自治体はこぞって暫定税率の維持を訴えているのです。今後は予算委員会の場での議論に舞台が移ります。私も予算委員の一人として、何が本当に国民生活の安定に必要なのかを考え、しっかりと議論に参加していきたいと思っています。
話は変わりますが、KYという言葉が昨年来マスコミなどでも頻繁に使われるようになってきました。意味はご承知の通り、「空気が読めない」、つまり、その場の雰囲気や流れを読み取れないということだと思います。ところが、最近はSKY、「スーパー空気が読めない」という言葉まで飛び出してきました。これが個人のレベルであれば、KYもSKYも、「あいつは仕方のない奴だ」くらいで済ますこともできるのですが、国のレベルでとなると、そうはいきません。
現代よりも圧倒的に情報量も不足し、通信手段も未整備だった明治のころの日本の方がはるかに世界の潮流や動きに敏感だったように感ずるのは、私の偏見でしょうか。思うに、当時の日本の方が、主体的に世界の流れに加わろうという意識が強かったのではないでしょうか。その原動力が、帝国主義、植民地化に対する危機感だったとしても、今の日本だって、別の危機に晒されていることは間違いないのです。食糧を含めた安全保障の問題、世界経済の変化への対応、未曾有の少子高齢化と地方の活性化など枚挙にいとまがありません。
日本人が、自分のことしか考えない、それも目先の利益しか考えない、そして益々内向きになっていく。マスコミも含め、広い視野で世界を眺め、この現状を変えない限り、日本は世界の中で置き去りにされ、見放されてしまうような気がして仕方ありません。

2008年1月

新年、明けましておめでとうございます。
さて、激動の亥年、2007年が幕を閉じ、十二支のスタートの子年が幕を明けました。
2008年も内外でいろいろなことが起こりそうな予感があります。アジアでは、2月に韓国で保守系の大統領が誕生、3月には台湾の総統選挙、7月に洞爺湖サミット、そして8月には北京オリンピックと続きます。また、アジア以外では、3月にロシアの大統領選挙、そして11月にはアメリカの大統領選挙があり、国際情勢は目を離せない状況が続きます。どれも、今後の日本の行く末に関わりそうな事柄ばかりです。
国内は、ご承知のとおり、政治情勢は、ねじれ状況をかかえたまま、綱渡りの国会運営を続けざるを得ません。現在も臨時国会は開会中ですが、早々に薬害肝炎被害者救済法案を成立させ、その後、新テロ対策法案の処理をしなければなりません。15日に臨時国会が閉会し、今の予定では、18日に通常国会が召集され、予算案の審議が始まることになっています。

福田内閣が発足してから3ヶ月。まだ、政策の効果が現れるところまで行っていないのが実情です。マスコミは盛んに解散・総選挙を煽り立てていますが、その先に何を求めているのか、分かりにくいのが実情ではないでしょうか。また、日本でも二大政党制をと言われますが、アメリカの共和党と民主党、イギリスの保守党と労働党など伝統的な二大政党制は、もともと、よって来たる根本理念が異なっていた政党です。日本の場合は選挙区事情だけで、たまたま所属政党が異なっている、というケースが殆どではないでしょうか。政党間の理念の違いより、同一政党内のメンバー間の理念の違いの方が大きいというのが実態です。
その結果、何が起きるかというと、勢い、理念の違いを訴えるというより、選挙民に対するサービス合戦に走るということになってしまうのではないでしょうか。これでは、長期的視野に立った政策の立案も難しくなりますし、当然、責任のない野党の方が耳当りの良いことを言い易いのは言うまでもありません。
日本は、少子高齢化は言うに及ばず、子供の学力低下や、社会保障の大きな負担、経済成長力の鈍化など国際的に見ても、様々な分野でその地位を低下させつつあります。ここがこの国の正念場だと言っても差し支えありません。

2008年はまた、団塊の世代の中でも最も多数を占める昭和23年生まれの人たちが定年退職を迎える年でもあります。この世代の人たちを、これからも元気に、日本の社会の中でいかに活用していくかによって、この国の有り様も大きく変わってくるかもしれません。今は還暦といっても、まだまだ壮年です。定年を迎えたからといって老け込むのではなく、後世代のためにも、また自分たちのためにも、もうひと働きしてもらわなければなりません。
いろいろな意味で、2008年は節目の年になるかもしれません。日本が国内でもたもたしている間に、世界は大きく動いていくように思われます。災いを福に、負を正に転じていく覚悟で、今年も元気いっぱい頑張っていきたいと思います。
日本は、世界的に見れば、言われるほど悪い国ではないのですから。

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