のりおの声

2006年12月

早いもので今年も後1ヵ月となりました。皆様にはお忙しい日々を送られていると思いますが、お変わりないでしょうか。

臨時国会も、短期間延長などという噂もありますが、12月15日まで。今年は通常国会が延長なく150日間。この臨時国会が81日間なので、合計231日間。殆ど一年中国会が開かれている感じです。

それはともかく、最近世間をお騒がせした例の復党問題。まだ完全に決着した訳ではありませんが、私はこう思います。 まず、去年のあの郵政解散は何だったのか。私自身も含め、地方選出の議員は苦渋の決断をしたはずです。解散の引き金を引いた参議院の反対者は大したお咎めもありませんでした。今回復党見込みの衆議院の人達は踏み絵を踏んだのですからまだしも、割り切れない思いをしているのは私ばかりではないと思います。そうは言っても、反対している新人議員の肩を持つつもりもありません。中には殆ど選挙らしい選挙もせずに国会議員になった人もいます。政治はやはり選挙を通じて自分の考え、想いを訴えてこそ意味があるのではないでしょうか。刺客で送り込まれた人も身分が保障されるという前提ではなかったはずです。

もう一つ、これから大騒ぎになりそうなことがあります。道路特定財源の問題です。道路はもう必要ないという地域の人にとっては、一般財源化されれば、自らの懐が痛むこともなく道路以外の目的に多額の資金が回ってくることになるのですから、こんなに有り難い話はないでしょう。しかし、まだまだ道路が未整備の地域は日本中に沢山あります。特定財源はそのために高いガソリン税でまかなわれているのです。もし他の目的に使おうというのであれば、原点に立ち返って税率を下げ、税体系全体の議論をすべきです。 税率を下げずに一般財源化をしようというのであれば、それこそ納税者の納得が得られる範囲内で使途の拡大を考えるべきだと思います。例えば道路そのものだけでなく沿線の地域振興や防災、まちづくりに充当すればいいと思います。安易に道路族などという言葉を使い、抵抗勢力に仕立て上げようとしていますが、道路族などというものはありません。地方選出の国会議員は地域の実情を踏まえて、本当に困っている地域を救いたいから必死になっているのです。

また、もし道路財源の話を復党問題で下がった支持率回復の手段として使おうとしているのであれば、本末転倒です。逆に国民の支持はもっと下がるかもしれません。
政治は目先の個別問題に右往左往するのではなく、本当に国民のために何をすべきかを考えなければなりません。言葉が適切かどうか分かりませんが、「民のかまど」にもっと目を向けないといけない時期に来ているのではないでしょうか。

2006年11月

先月の北朝鮮の核実験から1ヵ月近くが経とうとしています。日本政府の対応は素早く、日本独自の制裁措置を執ると同時に、国連安保理でも非難・制裁決議のとりまとめに尽力しました。

昨日、米中朝で6カ国協議再開につき合意した旨の報道がありました。この問題の解決にはこれからが正念場です。日本は協議が北朝鮮ペースで進まないように余程腹をくくってかからなければなりません。中露は勿論、韓国や米国までが妥協しそうになった時にどうするのか、日本の見識と胆力が試されることになります。核の放棄が確保されない限り、一歩も譲るべきではありません。
他方で、国内で核武装の論議云々が取り沙汰されていますが、私は、戦後これまでのこの国の生き様、またこれからのこの国の有り様を考えると、逆に今こそこれまでの方針を再確認すべきであると思います。
人は、騒動が起こった時に、一緒になって騒ぎ立てるより、黙っている方が畏怖の念を感じることが多いのではないでしょうか。

ところで、先週末、国交樹立20周年式典の参列するためブータンを訪問しました。
ヒマラヤの麓、人口70万弱の小さな国です。私にとっては初めての訪問でしたが、空港に降り立った途端、そこはかとなく懐かしさを感じさせるようなその風景、身も心も浄化されるような空気の清々しさに魅了されました。そして国王や首相にお会いして、彼らの真剣に自国の将来、国民を想う真摯な態度に深い感銘を受けました。2年後に憲法制定、総選挙を実施して民主化を進めることになっています。彼らの誠実で高潔な人柄、そして誇り高く、しかし決して尊大ではなく、かといって卑屈さからはほど遠い態度を高く評価したいと思いますし、日本の政治家もかくあるべきだと感じました。

インドや中国といった大国に囲まれ、生き残りを賭けた国家運営を迫られている小さな国ですが、こうした指導者がいる限り、この国は大丈夫だと思いました。自国の文化に誇りを持ち、教育と環境の保全に力点を置いたその基本理念は日本も学ぶべき点が多いのではないでしょうか。 こうした国が、この時代にこの世界に存在していることの不思議さと爽快さを感じ取った次第です。願わくば、この国はグローバリズムなどとは無縁に存続してくれることを思わずにいられません。

日本人がもう大分前にどこか遠くに置き忘れてきてしまったものが、この国には脈々と息づいていることを確認して、山間を縫って流れるヒマラヤの雪解け水を運ぶ清流の岸辺の小さな空港を後にしました。

2006年10月

安倍新内閣が先週発足しました。私自身は前国会に引き続き、国会対策副委員長を仰せつかりました。この臨時国会は12月15日までの81日間、結構長丁場です。

今朝の新聞に、この8日に日中首脳会談が開催される予定と報じられていました。外交、内政、問題が山積する中で、日中、日韓の関係改善は焦眉の急であることは論を待ちません。北朝鮮問題の解決のためにも、また広くアジアの安定のためにも、さらに日米の安定的な協力関係維持のためにも、これら両国との関係改善が望まれていました。新内閣には是非、未来志向で多面的、重層的な関係の構築を望みたいと思います。
内政面では、社会保障制度の改革と財政再建、またそのためにも都市と地方の格差の改善が必要です。今、日本は戦後最長の景気拡大局面にあると言われます。これは、しかし、好調な輸出とそれに伴う企業の投資拡大、個人の消費の伸びに支えられているものです。改めて経済のいわゆるグローバル化が進んでいることを実感させられます。懸念材料がないわけではありません。米国の住宅投資は落ち込んできていますし、中国もオリンピック、万博後どうなるのか分かりません。エネルギーや環境の面でも制約が出てくる虞もあります。わが国の金利をどうするかも問題です。昔と違って、自国経済も自国一国でコントロールすることは難しくなってきました。内政問題だと思っていたものが、実は外国との関係に大きく左右される時代です。外交が経済と不可分になってきたと言ってもいいかもしれません。

話は変わりますが、ある本を読んでいたら、こんなことが書いてありました。試験でいつも60点くらいしか取れない子供達に、100点取ったらハワイに連れて行ってやる、65点取ったら好きなマンガを買ってあげる、と言ったら、圧倒的に後者を選んだ子が多かったそうです。実社会でも同じかもしれません。人は実現可能な目標のためなら努力するということではないでしょうか。頑張って億万長者を目指す人より、努力すれば明日の生活が少しずつでも良くなる方を選ぶ人の方が多いのです。ここを誤ると政策も間違った方向に行ってしまいます。一握りの ITバブル長者が出てきたところで、国の経済が良くなったとは誰も思わないと思います。それに、お金よりももっと大事なものがこの世の中にはあるのだということを、私たちはもう一度思い出す必要があるように思われてなりません。金持ちだから人から尊敬される訳ではないということを子供達にきちんと教えるべきだと思います。心の矜恃を失ったら、個人もその国も世界から敬意を払われることはないでしょう。

2006年9月

大変遅くなりました。実は実父がこの5日に他界し、その関係で延び延びになってしまいました。母が3月になくなり、半年もしないうちに父も逝ってしまいました。後を追うように。年齢に不足はありませんが、余りに短期間に二人共向こう岸に渡ってしまわれると、心に空洞ができたような気がして仕方ありません。
それはともかく、自民党は今、総裁選挙の真っ最中です。今ひとつ盛り上がりに欠けるように言われますが、きちんと政策論争をやってもらいたいと思います。私自身は谷垣さんを推薦しています。彼の政策を完全に支持しているかというと、異論のある部分もあるのは事実ですが、日本の社会に「絆」を取り戻したいという想いは強く共有するものです。 家庭、学校、地域社会、会社や組合も含めて、人間関係が希薄になり、個人が自分のことしか考えない風潮が蔓延してしまっています。日本人の価値観が戦後60年を経て、完全に変わってしまったということなのかもしれません。私は単純に憲法や教育基本法を改正したからと言って、状況が変わるとは思いません。ただ、今の日本人に最も欠けているのは公共の精神ではないかな、とは思います。

今、「Flags of our fathers(我らが父親の旗)」という本を読んでいます。太平洋戦争の末期、硫黄島の戦いで、すり鉢山に米国の国旗を立てた6人の米海兵隊員(写真やワシントンにある記念碑でご存じの方もいると思います)の物語です。私たちの父が何のためにあの戦争を闘い、何のために地獄を見たのか、もう一度深く考えてみる必要があるのではないでしょうか。日本では、第二次大戦を題材にした文学や映画は(最近でこそ少し目にするようになりましたが)、あまり受けが良くないようですし、数も少ないように思います。 私たちが今しなければならないのは、真に公のために、あるいはこの国の将来のために何をしなければならないのかを自らに真剣に問いかけることではないでしょうか。 私の父も戦地に赴いた兵の一人でした。そのことについてはあまり多くを語らずに逝ってしまいました。妙に戦争を美化したり、自虐的になりすぎたりすることなく、生きている間にもう少し、父の実際の戦争体験を聞いておけば良かった。そのことが悔やまれてなりません。

2006年8月

7月の10日から21日までアフリカのトーゴ、ベナン、ニジェールを回り、また27日からはドミニカ共和国、パナマを訪れ、熱波のニューヨークを経由して8月の4日に帰国しました。
アフリカでは、特にニジェールで、首都から800km離れた地方都市で医療活動を続ける日本人の谷垣医師とお会いできたのが大きな収穫でした。谷垣医師は世界の最貧国の一つであるニジェール在住20年。奥様を7年前に現地で亡くされ、今は独りで医療活動に当たっておられます。我々議員団が現地に赴いたところ、一千人を越す人達が出迎えてくれ、大歓迎を受けました。谷垣先生が如何に現地の人々から感謝され、尊敬されているかを目の当たりにし、久しぶりで日本人ここにあり、との想いを強くしました。また現地に在住している日本の青年海外協力隊の若者達(7〜8割が女性)が、電気も水道もない劣悪な生活環境にもかかわらず、活き活きと活動する姿にも心打たれました。
その後に訪れたドミニカ共和国では、日本人移民50周年の記念式典に参加することを得、水もない石ころだらけの土地で悪戦苦闘された移民の方たちとお会いし、話を伺って、筆舌に尽しがたいご苦労に涙を禁じえませんでした。
今回の二度の出張を通じて感じたことは、我々、今の日本に生きる人間は、置かれた環境に対する感謝の気持ちを忘れてしまったのではないか、ということです。世界を見渡せば、私たちが如何に恵まれた環境にあるかということをもう一度かみしめてみる必要があるかもしれません。

ところで、自民党の総裁選挙が9月の20日に行われます。連日のようにマスコミで報道されていますが、大勢はほぼ決まったかのような印象です。来年の参議院選挙のこともありますが、少子高齢化、人口減少、都市と地方の格差、国・地方の財政再建、益々複雑化する国際情勢等難問山積の中、これからの日本の舵取りを誰が本当にきちんと担えるのか、冷静に見極めて対応していきたいと思っています。
それにしても、政治家にとって最も重要な資質は、様々な問題を自分の問題として受け止めることのできる感受性ではないかな、と強く感じている今日この頃です。

2006年7月

国会が終わって2週間が経ちました。何をしているんだろう、と思われるかもしれません。実はこの時期は来年度の概算要求に向けて各省庁が案を固める時期に当たっています。
今年は特に、歳出・歳入一体改革の骨格が間もなく固まることになっています。
国・地方の膨大な債務を少しでも減らすための方針が決められようとしています。歳出については、公務員の削減や徹底した無駄の排除は勿論ですが、歳出の中で大きなウェイトを占める、社会保障関係費の伸びを少しでも抑える方策、公共事業も引き続き削減するとの方針が既に決まっています。問題はそれでも足りない不足分をどうやって穴埋めするかです。消費税の議論も当然出てきます。いずれにしても国民に納得のいく議論が尽くされる必要があります。

この7日にこのいわゆる骨太方針が決められた後、私自身はアフリカ、中米と議員外交に出かけることになっています。そして、8月の後半からはいよいよ自民党の総裁選挙が本格化することになります。今年は私が国会へ送り出していただいてから、初めて国政選挙のない年です。

この夏は見聞を広め、充電をして、秋からの活動に備え、ご期待に応えていきたいと思っています。

2006年6月

国会も6月1日からクールビズ(夏用の軽装)可となりました。もっとも国会は延長がない模様で、自民党の総裁選挙に向けての動きが活発になりそうです。今国会を振り返って見ますと、耐震偽装、米国産牛肉、ライブドア問題を抱えて始まり、途中で例の偽メール事件、民主党の前原代表の辞任と小沢新体制の発足があり、大きな変化がありました。大きな法案としては、小泉内閣の行政改革の仕上げとして、行政改革推進法案が成立し、公務員の削減や特別会計の改革、政府系金融機関の整理、公益法人改革がこれから具体化してくることになります。

次の総理が誰になるか、焦点はもっぱらそちらの方に向いて来ています。日本の経済も全体としては回復基調ですが、地域による偏り、また業種によっても差がついているのが現状です。一つだけ確実に言えるのは、自動車、ハイテクなど輸出関連産業とそれらの企業の立地している地域に大きく光が当たっているということです。懸念されるのは、今やアメリカを抜いて、わが国の最大の貿易相手国となった中国にあまりにも日本経済が依存しすぎていることです。
以前は人口や面積の大きい国が必ずしも経済的に大国ではなかったのが、今では経済的にも大国になりつつあります。中国、ロシア、インド、ブラジルなどその典型で、周りの国は呑み込まれつつあるように見えます。
日本もこれから少子高齢化が本格化します。アジアの中で、日本が埋没することなく、周りの国から本当に評価され、尊敬される国に仕立て上げていくことが次の指導者に課された最大の使命だと思います。この国もまだまだ捨てた物ではありません。環境問題や防災、あるいは感染症対策などの分野でアジアの中で本当に頼りになる国になれると思います。少子高齢化や格差問題などで、ことさら悲観的な論調が目立ちますが、いわゆる団塊の世代が異常に多いのは事実としても、ここを乗り切ることさえ出来れば安定期に入るでしょうし、格差も就職氷河期に生じたフリーター、ニートの対策を講じる必要はありますが、他の国に比べればはるかに格差は少ない国です。
問題は都市と地方の格差、そして国民が前向きに生きる気力を持てるような環境作りだと思います。人間には二つの不幸があると言います。満たされないことによる不幸と満たされてしまったことによる不幸。今のこの国の現状がどちらなのか、そして本当に不幸なのかよく考えてみる必要があります。結局、問題は、家庭、学校、そして地域での教育の問題に行き着いてしまうような気がして仕方ありません。

2006年5月

今月はゴールデンウィークを挟んだため遅くなりました。伊勢ではお木曳き行事も本格的に始まりましたが、皆さんはどのように過ごされたでしょうか。

日本国内も全体としては景気回復が進んできています。ただ地域によって、また業種によって差があるのは事実ですし、もう一段の底入れが必要だと思います。
最近、例の藤原正彦さんの「国家の品格」がよく話題になります。今だにベストセラーの上位にあるようです。私も読みました。確かに、彼の言うとおり、国家には経済や見かけの繁栄だけでは測れない国柄というものがあると思います。日本人が日本人としてのアイデンティティを失ってしまったのではないか、私もそれを危惧しています。いつの時代も、公徳心に欠けた身勝手な人間は居たと思います。しかし、そういう種類の人の割合が確実に増えているような気がして仕方ありません。戦後の民主主義教育がそうさせたのでしょうか。家庭での父親の権威の喪失がそうさせたのでしょうか。先生も親も子供にとって怖い存在ではなくなりました。もちろん愛情を注ぐのは大事なことです。だけどどこか間違っているような気がします。子供には愛情と同時に尊敬や畏怖の対象が必要です。戦後、学校・家庭とも、二世代に亘って自己中心、自己愛型の教育が進められてきた結果、この国は見事なまでに公徳心を失ってしまいました。

今、国会では教育基本法の改正が論議されようとしています。私自身は教育基本法を変えてみたところで、具体的な変革がなされない限り、劇的に変化するとは思えません。しかし、それでも何のために教育をするのか、基本理念はやはり必要だと思います。個性の尊重はもちろん大切です。しかしそれが単なる甘やかしに終わったのでは意味がありません。過剰なナショナリズムは私も敬遠するところですが、今の日本には、家族や故郷や国に対する愛情と誇りが欠けているような気がしますし、それを支える公共の精神をもう少しまともに教えて然るべきだと思います。
また、我々は社会生活を営む上で必要な個人の権利と義務のうち、あまりにも権利偏重な教育を受けてこなかったでしょうか。権利と義務は裏腹です。義務を果たさず権利だけ享受することは許されません。なんやかやと言っても、戦後の日本は平和で、経済的にも繁栄を謳歌してきました。世界の他の国と比べても、これほどの国は他にそう沢山はありません。私たちは今、この国と私たち自身の来し方、行く末を振り返り、自分達が何をなすべきかを真剣に考える時期に来ていると思います。

そんなことを考えた私のゴールデンウィークでした。

2006年4月

今年も新年度を迎えました。国会は予算も年度内に成立し、後半は行政改革関連法案等重要法案の審議に焦点が移ります。小泉内閣の最後の総仕上げです。
行革以外にも、医療制度改革、国民投票制度、教育基本法など日本の行く末を大きく左右する案件が目白押しです。
にもかかわらず、今国会はどうにも緊張感が乏しいのです。これは、言うまでもありませんが、例の偽メール問題が未だにすっきりしていないからです。
それにしても、この問題を通して思うのは、世の中、いかに根も葉もない噂や、思い込みや想像が幅をきかせているかということです。どうも、昔なら、町の喫茶店での噂話程度で済んでいたものが、今流行りのブログなど見ると、書き込みをしている人の多くが週刊誌の記者か永田議員であるかのように思えてしまいます。同じような感覚で、国会議員までもが国会やマスコミの場で軽く発言をしてしまう、その結果がこのメール問題だったのではないでしょうか。国会議員も時代の子、ということなのでしょうか。もう少ししっかりしないと、週刊誌並みの国会になってしまいかねません。

ところで、予算の成立を受けて、国会は重要法案の審議はともかく、いよいよポスト小泉に焦点が移りつつあります。まだ今の時点で誰が有力とか言う段階ではありませんが、改革路線は当然引き継ぐとしても、外交、少子高齢化対策、地方の振興策など明確なヴィジョンを示せる人を選ぶ必要があります。
昨日も少子化対策の勉強会に参加しましたが、少し驚いたのは、若い同僚達が、世の中の価値観を昔に戻すべきであるという議論を展開したことです。簡単に言うと、一生懸命勉強し、いい学校に行き、いい就職先を見つける、これをもう一度子供達に教え込むべきだというものです。しかし、昔のような単純な立身出世モデルは見あたりません。努力すればこうなるんだ、というモデルがなければ、いくら価値観を押しつけたところで、説得力がありません。新しい成功モデルを作ることこそ今の世の中に求められていることではないでしょうか。私たちはそのための後押しをしなければなりません。それを国のレベル、地方のレベルで推進していくのが我々の役割だと思います。それにしても、ホリエモンがそのモデルにならなくて良かったと思います。

最後になりましたが、先般、母の葬儀に多数の方々にご参列、お心遣いを賜りました。厳しい母でしたが、今となってはその優しさだけが思い出されてなりません。生前、母に賜りましたご厚情に心から御礼申し上げます。
ありがとうございました。

2006年3月

最初に、加藤伊勢市長の突然の訃報に接し、驚きと悲しみを禁じ得ません。今月末か来月初にも面談することになっていましたが、今はただ心から哀悼の意を表したいと思います。ご冥福をお祈りいたします。

さて、国会の方は、ここ暫くは、民主党永田議員のホリエモンメール問題で一色となっておりました。昨日、記者会見がありましたが、皆さんはどのように受け取られたでしょうか。私には、政治家としてはもちろんですが、それ以前に人間としての責任の取り方、信頼感の問題であるように思われました。
野党として、一矢報いたい、との気持は分からないではありません。しかし、そこに個人的な功名心や自己顕示欲、そして組織?としての焦りもあって、あのような事態を招いたとしたら、国会議員とは一体何なのかというところまで話が行ってしまいます。
国会が、政治が、ある意味で幼児化してはいないか、そんな疑問を抱かされました。政治のワイドショー化がそれに拍車をかけている面もあると思います。
民主主義は、それに変わるより良い制度が見あたらないという点で、最良の政治制度だと思います。しかし、民主主義を支えるのは結局のところ、国民の良識であり、正しい判断力です。そしてその制度の下で選ばれる政治家は、自分の信念と、時には選挙民の方を説得するくらいの勇気を持たなければならないと思います。マスコミを批判するつもりはありませんが、マスコミの論調や取り上げ方は移ろいやすいものだということを心得た上で、政治家も対応する必要があるのではないでしょうか。
かつて、アメリカの第三代大統領トーマス・ジェファーソンは、「国民はその分に応じた政府しか持てない。」と言いました。肝に命じておくべき言葉だと思います。

季節の変わり目です。皆様のご健勝をお祈りいたします。

2006年2月

先月の20日から通常国会が始まりました。6月18日までの150日間の長丁場です。今国会では、国会対策委員会の副委員長を仰せつかり、月曜から金曜までの毎朝、概ね9時からの正副委員長会議を始め日々多忙な時間を過ごしております。一つだけ残念なのは、これまでのように、日曜日の夜が地元で過ごせなくなったことです。地元の皆様には、これも国会の用務の故ということでご容赦頂ければと存じます。

ところで、今国会は冒頭から、例の耐震偽装の問題、アメリカからの輸入牛肉問題、そしてライブドア問題と波乱含みの様相を呈しています。加えて、質は違いますが、皇室典範改正問題もあり、またそれが自民党の総裁選とも絡んで、野党との関係ばかりでなく、与党内でも火種になりかねない状況です。
耐震偽装については、一体誰が本当に悪いのか、これまでのところ真相の解明が済んだとは言えないのですが、とにかく被害者の救済と再発防止策の確立を急がねばなりません。被害に遭われた方に対しては今有る制度でできる限りのことをやり、再発防止のためには建築基準法を改正して罰則の強化や指定検査機関に対する監督・監査の強化、加えて徹底した情報の開示を図る必要があると思います。

アメリカ産牛肉の輸入問題については、米側に非の有ることは当然ですが、万一将来輸入が再開されても、日本の消費者は買わないのではないでしょうか。
ライブドア問題は、違法行為があったとすれば、厳しく罰せられるのは当然です。自民党の武部幹事長や竹中大臣が選挙応援に行ったということで、責められていますが、私には子供じみた議論のように思えます。個人的な好悪は別にして、ホリエモンが時代の寵児であったことは間違いありません。法を犯すような人を応援したことに対しては、素直に自分の不明を恥じればいいと思います。今の世の中、マスコミがもてはやすような人には、多少なりともどこか胡散くさいところがあるのではないでしょうか。
しかし、こうした一連の問題を通じて感じるのは、日本も変わった、だけど日本は変わっていない、ということです。変わったのは、日本人どうしの信頼関係。昔から人を騙したり、脅したりする人は居たのでしょうが、社会全体としては暗黙の信頼関係があったように思います。それが崩れようとしている。反面、責任の持って行き場をどこに求めるか、という点ではあまり変わっていない。本来、規制を緩和し、自由度を増やすということは、自己責任や自己規律の度合いが高まることを意味します。
戦後60年間、権利を享受し、義務や責任からは遠い社会で生きてきた私たちに今、時代が突きつけている課題かもしれません。

2006年1月

新年明けましておめでとうございます。昨年は9月の総選挙に際しまして多大なるご支援、ご協力を賜り、ありがとうございました。改めて厚く御礼申し上げます。

さて、わが国も昨年戦後六十年を経過し、最早戦後と呼ぶこと自体がおかしい程の時間が流れ去りました。また、現に戦後生まれの戦争を知らない世代が定年退職を迎えようとしています。この国は今、本当の意味で戦後と決別しようとしているのではないでしょうか。もちろん、あの戦争の惨禍を忘れてはいけませんが、私たちは未来に目を向け、これからこの国をどうしていくのかを真剣に考えないといけない時期に差し掛かっていると思います。世界は狭くなり、日本を取り巻く国際環境も大きく変化しました。わが国は外見だけでなく、これまでの制度や仕組みも変えないと、外の変化に柔軟に対応していくことができなくなっています。これから十年後の世界を見据えた時、日本は一体どうなっているでしょうか。中国はおそらく今より経済的にも軍事的にも強大になっているでしょう。朝鮮半島は統一されているかもしれません。日本は人口減少と高齢化がさらに進んでいる状況です。日米安保条約は維持され、わが国は憲法改正が行われているかもしれません。しかし、大きな変化があるとは思えません。ただ、日本の国際的地位は相対的に低下していることは予想できます。国内では、少子高齢化で、女性の社会進出がより活発になり、今フリーターやニートでいる人たちも、親の世代の引退に伴ない、仕事をせざるを得なくなるでしょう。
ただ、問題は我々が危機意識を持続させることができるかどうかにかかっているのではないでしょうか。世界や国内の情勢の変化に迅速に対応できるかどうかは、私たち自身の気持ちの問題です。もっと言えば、覚悟の問題です。国も地域もその覚悟がなければ、危機意識がなければ、生き残っていくことはできません。

話は変わりますが、去年の12月にナイジェリアとガーナに行ってきました。その折、ナイジェリアの国務大臣と意見交換する機会がありました。ナイジェリアはアフリカの大国で、石油も産します。しかし、昨今の原油価格高騰にもかかわらず、一人当たり国民所得は年300ドル台で低迷しています。この原因をその大臣は、官の腐敗と既得権に問題があり、今全力で改革を進めようとしていると言っていました。また、ナイジェリアでは公務員がPUBLIC SERVANT(文字通り「公僕」です)ではなく、PUBLIC MASTER(官が国民、住民の「主人」)になってしまっていることが最大の問題であると言っていました。
どこかで聞いたことがあるような気がするのは私だけでしょうか。日本はもう大きな政府には戻れません。国も地方も、官の効率を上げ、スリム化を図らなければ、本当に必要なところに国民、住民の税金が回っていかないのです。心ある国民、住民の皆さんと力を合わせて、日本の戦後に本当の意味で終止符を打ちたいと思います。

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