のりおの声

2021年1月

 明けましておめでとうございます。とは言え、おめでとうございますと言うのも憚られる雰囲気の中で迎える新年になりました。今年は一体どうなっていくんだろうか、そんな不安を抱えながら新しい年を迎えられた方も多かったのではないでしょうか。
 年が明けても感染の拡大は収まる気配が見えず、間もなく緊急事態宣言が発せられる状況になってきました。ただ昨年とは違って、地域も対象範囲も限定的になるのではないかと言われています。今のままでは感染が拡大したり縮小したりのいたちごっこで、ワクチンの接種とその効果に期待するしかないというのが偽らざるところではないでしょうか。
 世界のグローバル化の歴史は一面で感染症との闘いの歴史でもありました。コレラや梅毒、赤痢や結核そしてインフルエンザや今回のコロナ等々枚挙にいとまがありません。そして時を追うごとに感染拡大のスピードは早まり、範囲は拡大してきています。
 人間は大航海時代から帝国主義時代そして現代に至るまで、グローバル化を進めることによって経済的利益と生活水準の向上を得る一方で、感染症というリスクを負わされてきたと言ってもいいかもしれません。しかし、その都度、人間は感染症に打ち勝って、結局グローバル化は止まることはありませんでした。
 ただ、これまでのグローバル化と以前のグローバル化はある点で大きく異なるところがあります。それは、以前は少なくとも先進国の中では誰もが利益を享受できたのに、昨今のグローバル化は先進国の中でも貧富の格差を広げてしまったことではないでしょうか。それがコロナ禍によって一層拍車がかかってしまったように思えてなりません。
 アメリカでトランプ大統領が誕生したり、選挙で決着がついているにもかかわらず今だにトランプの敗北を認めない人達がいたり、英国がEUから離脱を決めたりしたのも、すべてグローバル化の恩恵に与れない人達の不満の表れかもしれません。そしてその上にコロナです。
 政治の大きな役割の一つは、弱い人や困っている人に支援の手を差し伸べることです。グローバル化が悪いというつもりはありませんが、それによって不利益を被った人達、それに加えてコロナ禍で一層の苦境に立たされた人達を救うことが今こそ求められていると思います。
 ここで政治が舵取りを誤れば、民主主義体制に対する信頼が大きく揺らぐことになるかもしれません。
 正月早々あまり明るくない話題になってしまいましたが、民主主義制度に対する信頼を取り戻すためにも、本当に困窮しておられる皆さんに、しっかりと支援が行き届くよう全力を挙げて取り組むことをお誓い申し上げて、新年のご挨拶に代えさせていただきます。
 本年もどうぞよろしくお願いいたします。

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