のりおの声

2020年2月

 遅くなってしまいました。2月に入って、寒かったり暖かかったりで体調管理が大変だと思いますが、皆様にはいかがお過ごしでしょうか?
先月末から、いわゆるコロナウィルス肺炎が話題になっていましたが、ここにきて日本国内もコロナ一色に塗りつぶされつつあるような状況になってきました。国内でもついに亡くなられる方が出て、また国内での三次感染も確認されたようで、いやが応にも緊張感が高まってきましたし、対策もフェーズを一段と上げざるを得なくなってきたような気がします。
いたずらにパニックに陥る必要は毛頭ありませんが、何しろ有効な治療法、治療薬がない状況ですから、今後は予断を許さないのは間違いありません。
 今回のことで、私自身が感じていることを二つだけ指摘しておきたいと思います。一つはこの国の危機管理に関してです。
ちょうど春節の時期にぶつかり、例年なら観光地はどこも中国人で溢れかえるシーズンです。今だから言えることかもしれませんが、水際対策をもう少し厳しくやっても良かったのかもしれません。国内経済や日中関係に対し行き過ぎた配慮がなかったのでしょうか。あるいは、この感染症の影響を甘く見ていた面はなかったのでしょうか。日本は倍々ゲームのようにインバウンドの観光客を受け入れてきました。またさしたる産業もない地方にとってはあたかも地域振興の切り札のように言われてきました。しかし、これだけ急速な外国人観光客の受け入れには無理もあったはずです。もちろん日本の魅力もあったのでしょうが、この急速な増加の一番の要因はビザの緩和です。日本に来て、日本のことを知ってもらうことの意義について異論の余地はありません。が、お金を落としていってくれればいいという気持ちが、強かったとは言えないでしょうか。
 こうした防疫問題にはもっとクールにそれも対策の逐次投入ではなく徹底的に水際で対処すべきだったのかもしれません。どうも我々は情緒的に反応してしまいがちではないでしょうか。これはお叱りを受けるかもしれませんが、例のチャーター便の運賃問題も、私は個人的には支払ってもらえばよかったと思っています。現にアメリカなども徴収しています。空港が閉鎖されずに民間機が飛んでいれば、当然運賃を支払って帰ってこられたはずです。まあ、それはともかくとして、ことがここまで進んだ以上は国内での医療体制を万全のモノにする必要があります。
 もう一つ感じたのは、こういう衛生・医療の分野でも国際政治の影が見え隠れするということです。WHOの事務局長の対応は中国の意向がどの程度まであったのか、あるいはただ忖度しただけなのか、何もなかったのか、本当のところ私もよく分かりません。しかし、台湾の扱いなどを見るに、やはり少しおかしいと言わざるを得ません。こうしたいわば技術的な分野で、真に国際協調が求められているときにまで、政治問題を持ち出す必要があるのでしょうか。このような事態に際し、国際社会で真に必要とされるのは、協調の精神と誰からも尊敬されるリーダーシップではないでしょうか。

2020年1月

 皆さま明けましておめでとうございます。毎年、今年こそは良い年になりますようにと思いながら正月を迎えるのですが、国際政治の舞台ではなにやら正月早々波乱含みの動きになってきています。言うまでもなく、アメリカとイランの関係です。あの地域に疎い私などにとっては、どうしてトランプ大統領は、せっかくそれまで何とか関係国が苦労してイランの核開発に一定の歯止めをかけていたのに、一方的に合意を破棄してしまったのか、また何のためにそんなことをしたのか、なかなか理解しがたいところがあります。
 イスラム世界の対立の根っこにはスンニー派とシーア派の宗教対立があると言われますが、それは別にしてもアメリカがここまで深入りするのはなぜなのでしょうか?石油に関しては、今やアメリカは原油の純輸出国であり、以前ほど直接的な利害はないはずです。イランの核武装を最も恐れるイスラエルやスンニー派の盟主サウジアラビアのためかもしれませんが、出口の見えないシリア内戦、まだまだ不安定なイラク情勢に対する苛立ち(どちらもイランが関与している)もあるでしょうし、それよりもっと単純に大統領選向けのアピールなのかもしれません。それにしては危険すぎるゲームだと思わざるを得ませんが。日本も自衛艦をあの地域に派遣(調査研究ということになっています)することを決めましたし、年末にはロウハニ大統領と安倍総理が会談したばかりです。しかし、これで一挙に難しい状況に直面することになってしまいました。それにしても、先の読めない世界になってしまったものです。
 話は変わりますが、戦後75年、冷戦終結から30年経って、世界中で民主主義に対する信頼が揺らいできているように思えてなりません。私見では、民主主義というのは国民の大多数が健全な中産階級によって支えられる制度ではないかと思います。逆に民主主義国家では健全な中産階級が育成されていくとも考えられていたはずです。言うまでもなく、民主主義の根幹を成すのは自由と平等ですが、この相矛盾する要素をバランスさせることが民主主義国家運営の肝だったのではないでしょうか。しかし、どうもこのバランスがいつの間にか崩れてしまった結果、生きづらい世界が出現してしまったような気がします。自由や競争が行き過ぎて所得や資産に大きな格差が生じると、極端な平等主義が頭をもたげてきます。自由を制限してでも平等を確保すべきだと思う人が増えてくる、つまり乏しきを憂えず等しからざるを憂う感が蔓延してくることになります。こんな状況の時に専制が生ずる可能性があることを歴史は教えてくれています。それも個人による独裁ではなく、民主的専制(民主主義で選ばれた専制)が。今、民主主義は正念場を迎えているのかもしれません。
もう一つ言えば、政治は次世代のことを考えなければなりません。今の世代の利益だけ考えていては目先の利益誘導に走ってしまいます。気が付けば、次の世代の人達は、こんな国には住みたくないと思ってしまうかもしれません。何も国家存続のためということではなく、次の世代の人達も自信と誇りをもって生きていける国を作っていくのが政治の役割だと思います。2020年、正月の決意でした。

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